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[病気]  高血圧:米国のガイドラインが勧告した早期治療に生存のメリットなし
2018.12.26 , EurekAlert より:   記事の難易度 2
  

血圧の早期治療は、致死的な心疾患の発症リスクの低下には関連しないようだ、という独ミュンヘン工科大学からの研究報告。

2017年に米国心臓病学会は高血圧治療ガイドラインに新しいカテゴリ「ステージ1高血圧」を加えた。この新基準では、医師は、このカテゴリ(130-139mmHg/80-89mmHg)の患者を治療するように勧告される。欧州心臓病学会では「正常高値血圧」であり、特別な治療は推奨されていない。

研究チームは、約1万2千人のドイツ人患者データを用いて、解析を行った。「我々は種々の高血圧カテゴリに属する人々の心血管疾患による10年間の死亡リスクを検討した」と筆頭著者のセリャン・アタソイは語っている。

新しく創設されたカテゴリ「ステージ1高血圧」の患者は、正常血圧の者に比べて心血管系疾患による死亡リスクは有意に高くなかった。「動機づけ効果としても疑問である」と主任研究者のカール=ハインツ・ラドヴィッヒ教授は語っている。「ステージ2高血圧」は、米国と欧州のガイドラインでも薬物治療が推奨されており、心血管疾患による死亡リスクは有意に高まる、と教授は説明している。「同時に、喫煙や不活動のようなリスク因子がこの集団にはより頻繁にみられた。診断にも関わらず多くの人々が彼らの生活習慣を変えないことを示している。」

危険な高血圧患者においては、一般集団に比べて抑うつ状態は少なめであるけれども、薬物治療を行っている下位集団では、抑うつ状態が有意に高かった。治療を受けていない患者の抑うつが3分の1であったのに対して、薬物治療を受けている患者ではほぼ半数が抑うつ状態だった。

「我々はこれがラベリング効果であろうと信じている」とラドヴィッヒ教授は言う。「人は正式に病人とラベル付けされると、彼らの精神状態にインパクトを及ぼすのである。」

教授らの以前の研究では、心血管疾患による死亡リスクの観点からいえば、抑うつは高コレステロールや肥満に匹敵するリスクであったという。

「米国心臓病学会自身の試算によれば、今回の改定で高血圧と診断される米国成人は、従来の32%から46%に増加する」とラドヴィッヒ教授は語っている。「これが意味するのは、14%多くの人々が追加の精神的ストレスを与えられるということだ。致死的な心血管疾患を罹患するリスクは有意には高くないにも関わらず、またそれによって特に動機づけが高まるようにも見えないにも関わらず。」

こうした理由から、ラドヴィッヒ教授は、欧州が米国のガイドラインを踏襲することは深刻な誤りであろう、と述べている。

出典は『欧州心臓雑誌』。 (論文要旨)      
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