2018.12.26
, EurekAlert より:
葉酸欠乏は、DNA複製に関連して今まで予想されていた以上の問題を引き起こすようだ、というデンマーク・コペンハーゲン大学からの研究報告。いったん葉酸欠乏に陥って起きた障害は回復不能であるという。
研究チームは、拡張されたいいわゆるCGG配列を含む、FRAXAと呼ばれるゲノム領域を解析した。そして、葉酸欠乏が、細胞分裂、有糸分裂に関係する異常を特に異常な長いCGG配列を含む細胞において引き起こすことを発見した。他のことと併せて、それは不完全な染色体分離の原因となる。
研究チームはまた、X染色体全体が、長期の葉酸欠乏に曝露されることで不安定化することも発見した。
「研究において、我々は葉酸欠乏が高度でより有害な染色体異常を、以前に知られていた異常に起こすことを証明した。これは娘細胞に誤ったDNAが継承される原因となり、場合によっては染色体がまるごと欠損することさえある。これは葉酸欠乏がなぜ不妊や精神疾患やがんの原因になるかを説明する」と主任研究者のイン・リウ准教授は説明している。
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
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