2018.12.19
, EurekAlert より:
子供の体重への両親の影響は、父親と母親ではかなり異なっているようだ、というノルウェイ科学技術大学からの研究報告。
肥満はしばしば世代を超えた家族の問題となる。遺伝的なものもあるが、家族の関係性や生活習慣にも関係する。
研究チームは、HUNT研究の参加者で4,424人の子供とその両親を対象に11年にわたって体重や身体活動の変化を追跡調査した。
「両親は子供の健康と生活習慣に重要なインパクトをもつ。肥満へとつながる行動は容易に親から子供に移行する」とHUNT研究センターの研究管理者でノルウェイ科学技術大学の博士候補性であるマリット・ネスは言う。
けれどもどうやって両親の生活習慣の変化が子供のBMIに影響を及ぼすというのだろうか? 研究チームによれば、父親と母親ではその様相はかなり異なるものになるという。
母親が減量すると子供にも影響が及ぶ。「もし母親が6kg減らしたら、子供のBMIも低下する」とHUNTの研究者であるキルスティ・クバロイは言う。
研究チームは、父親の減量は子供に有意な変化を及ぼさないことを発見した。ただし同様の傾向は認められたという。
この結果は大筋でインドとフィンランドの先行研究に似ているが、フィンランドの研究では最も肥満の父親は娘の体重に影響することが報告されている。
「子供の成長につれて身体活動量が低下する母親は、思春期にBMIが高まる子供に関連している」とネスは言う。
もし母親が安定して運動していないと、子供はより重くなる。父親の選択は有意な影響を及ぼさない。活動的でない父親と、よりBMIの高い子供とは関連はしていなかった。
出典は『BMJオープン』。 (論文要旨)
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