2018.12.3
, EurekAlert より:
苦味は有害物質から身体を守る天然の警告システムなのに、なぜかカフェインの苦味に対する感受性が強い人ほどコーヒーを良く飲むようだ、という豪州クイーンズランド大学などからの研究報告。感受性は遺伝子変異によって起きる。
研究チームは、メンデルランダム化の手法を用いて、苦味の感受性と飲料の摂取量との関係を、438,870人の英国人男女について調査した。
遺伝子変異とカフェイン、キニーネ、PROP(アブラナ科野菜の成分に類似した合成の苦味物質プロピルチオウラシル)の摂取量との関連は、豪州の双子研究における全ゲノム解析から明らかにされていた。
解析の結果、カフェインの苦味を強く感じる(遺伝子変異のある)人は、コーヒー摂取量が高めであったが、キニーネまたはPROPの苦味を強く感じる人は、コーヒー摂取量が低めであった。カフェイン感受性の人はまた、1日4杯以上のヘビードリンカーであるリスクが高かった。茶に関してはコーヒーとは逆の関係がみられた。
「カフェインの苦味に対する感受性が高い人々はコーヒーの摂取量が少ないと思うかもしれない」と週に研究者のマリリン・コーネリス助教授は語っている。「それとは真逆の我々の結果が示唆しているのは、コーヒーを飲む人は、正の強化学習(刺激)によってカフェインの味を受け入れるようになるのだろう、ということである。」
出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)
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