2018.11.26
, EurekAlert より:
フルクトースを含む果物などの食品は、血糖値に有害な影響をもたないが、加糖飲料やその他の「栄養的に貧しい」過剰なカロリーを添加した食品は有害なようだ、というカナダ・聖マイケルズ病院からの研究報告。
研究チームは、ヒトの血糖値に対する種々のフルクトース源の影響を12週間まで評価した155件の先行研究をレビューした。
解析の結果、フルクトースを含む大部分の食品は、それらが過剰なカロリーを供給するのでない限り、血糖には有害な影響を及ぼさないことが明らかになった。ただし、いくつかの研究で空腹時インスリンに対する有害影響が報告されていた。
果物とフルーツジュースは、過剰なカロリーを供給しない場合には、血糖値に対して有益な影響をもたらすことが示唆された。特に糖尿病の患者においてそうだった。けれども、過剰な「栄養的に貧しい」カロリーを添加されたいくつかの食品、特に糖分を加えた飲料とフルーツジュースは、有害な影響があるようにみえたという。
フルクトースは他の炭水化物に比べて低いグリセミックインデックス(GI)をもち、果物には豊富に食物繊維が含まれていることが、血糖値を改善する効果を説明するだろう、と研究者らは述べている。
研究の限界として、幾つかの研究では、標本数が小さいこと、追跡期間が短いこと、食品の種類が限られることなどが指摘されている。
「さらなる情報が利用可能になるまでは、公衆衛生の専門家は、フルクトースの血糖値に対する有害影響は、カロリーによって媒介されており食品によって異なるようにみえることを承知しておくべきだろう」と研究者らは結論付けた。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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