2018.11.26
, EurekAlert より:
ウイルス性胃腸炎の子供にプロバイオティクスを与えて嘔吐や下痢を抑えようとする事例が増加しているが、米国セントルイス・ワシントン大学の研究チームによれば、一般に用いられるプロバイオティクスは有効ではないようだ。
研究チームは、カナダの6か所の小児救急部を受診した胃腸炎に罹患した3-48ヵ月齢の886名を対象に、二重盲検ランダム化プラセボ対照臨床試験を実施した。
対象者は、ラクトバチルス・ラムノサスR0011とラクトバチルス・ヘルベチクスR0052を含むプロバイオティクス・サプリメントまたはプラセボ(偽薬)を5日間摂取した。
治療開始から14日以内の中度から重度の胃腸炎は、介入群414名中108名、対照群413名中102名であった。介入施設、年齢、検出された糞便中のロタウイルス、下痢と嘔吐の頻度で調整後も、対照群と介入群に有意差はみられなかった。
L.ラムノサスとL.ヘルベチクスのプロバイオティクスの摂取は、発症14日以内の中度から重度の胃腸炎を予防することはできないようだ、と研究チームは結論付けた。
出典は『ニューイングランド医学雑誌』。 (論文要旨)
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