2018.11.22
, EurekAlert より:
英国の最貧困地域(ブラックプール)に人々は、最も裕福な地域(ウォーキンガム)に住む人々と比較して、早死のリスクが2倍高いようだ、という世界疾病負荷イニシアチブからの研究報告。
研究ではさらに、腰痛や頸部痛、不安、抑うつのような慢性症状にリンクした巨大な障害負荷の存在を明らかにし、これらの症状の管理に医療サービスを適合させる必要性を明らかにした。
全体的な早死率は、1990年以降改善されてきたが、2016年の早死の半数は、タバコ、不健康な食事、飲酒、薬物、肥満、高血圧などのリスク因子に関連しており、予防対策が必要であるという。
本研究は、世界疾病負荷イニシアチブによる、英国150広域自治体における1990年から2016年の早死とリスク因子のデータを解析したものである。
英国における主要な早死の原因は虚血性心疾患であり、男性は女性の2倍多い。
イングランド、ウェールズ、北アイルランドでは、障害によって失われた年数が、早死によって失われた年数を超えている。腰痛、頸部痛、皮膚・皮下疾患、偏頭痛、抑うつ、感覚器疾患、不安症が障害の主要な原因となっている。
「NHSは、長期計画の策定にあたり、貧困地域の健康格差を改善するために、社会的および構造的な健康問題に取り組む必要がある」と研究チームは結論付けた。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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