2018.11.21
, EurekAlert より:
受胎前の父親の運動習慣は子供の成人後の代謝健康に有意な影響を及ぼすようだ、という米国ジョスリン糖尿病センターからの動物実験の報告。
ローリー・グッドイヤー博士らの研究チームは、7週齢のC57BL/6雄性マウスに通常エサあるいは高脂肪エサを与え、静止的(座位的)オリまたは走行滑車付オリで飼育した。3週間後、半数のマウスが屠殺され精子が採取された。残り半数のマウスは通常エサで飼育された雌性マウスと交配させた。仔マウスは通常エサ、静止的条件下で1年間飼育された。
研究チームは、高脂肪食の摂取が雄と雌の仔マウスのどちらにも52週齢時点で高いグルコース不耐症と高い体脂肪をもたらすことを発見した。
ところが驚くべきことに、父マウスが運動していた場合には、高脂肪食の仔マウスへの影響が抑制されることがわかったという。
この変化は、精子の生理学的な変化とも一致するものだった。高脂肪食は精子の移動性を減じたが、高脂肪食を摂取しても運動したマウスの精子では移動性は正常だった。さらなる解析からRNAなどにも複数の変化を及ぼすことを確認したという。
出典は『糖尿病』。 (論文要旨)
|