2018.11.13
, EurekAlert より:
BMIが21-25kg/m2であることは、がんや心臓病による死亡リスクが最も低いことに関連しているようだ、という英国ロンドン大学衛生熱帯医学大学院からの研究報告。
本研究は、BMIと死亡リスクの関連を調べた研究としては最大級のものであり、360万人の対象者と367,513件の死亡例を含んでいる。BMIは高くても低くても死亡リスクが高まることが明らかになった。
BMIが30以上の肥満は、男性で4.2年、女性で3.5年の寿命の損失に関連する。また過剰な体重はがんと心臓病による死亡リスクの上昇にも関連している。また、呼吸器疾患、肝疾患、糖尿病による死亡リスクの上昇とも関連が見られるという。
低体重もまた、広範囲の原因による死亡リスクの上昇と関連していた。心血管系疾患、呼吸器疾患、認知症、アルツハイマー病、自殺などであり、低いBMIは貧しい健康状態の重要な指標である。
研究チームは、英国国民の9%をカバーする匿名化された英国臨床実践研究データリンク(CPRD)のデータを使用した。これを国立統計局の死亡統計データベースとリンクさせた。年齢、性別、喫煙の有無、飲酒の有無、社会経済状態などを調整した死亡リスクとBMIの関係が解析された。
交通事故死にはBMIとの関連がみられなかった。過剰な体重は、精神疾患と神経疾患による死亡を除く全ての死因カテゴリにおいて関連が見られ、また低体重は、肝硬変を除く全てのカテゴリに置いてい関連がみられた。
心血管系疾患による死亡リスクが最も低かったのは、BMIが25のときであり、BMIが5上昇することは死亡リスクの29%の上昇と関連していた。がんによる死亡リスクが最も低かったのはBMIが21のときであり、BMIが5上昇することは死亡リスクの13%の上昇と関連していた。
出典は『ランセット糖尿病&内分泌学』。 (論文要旨)
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