2018.10.23
, EurekAlert より:
肥満と精神疾患の二つの流行を食い止めるために、英国の青少年へのカフェイン入りエナジー飲料の販売を法的に規制する時がきた、という王立小児科小児健康協会長のラッセル・ヴァイナー教授によるエディトリアル。
高所得国の青少年は必要以上に糖分とカロリーを摂取しており、さらなるエナジーは必要なさそうだ。これに日々のカフェイン摂取が組み合わさる、とヴァイナー教授は説明する。
英国の5,000人以上を対象とした2014年の調査で、11-15歳の14%がエナジー飲料を週に2-4回以上摂取し、青少年の5%が毎日エナジー飲料を摂取していることが明らかになった。高い糖分含量は、疑い無く肥満流行に寄与している、と教授は述べている。
カフェインは、覚醒作用を期待して頻繁に摂取されるが、それはまた不安感を増長し睡眠時間を減少させ、小児に行動問題に関連する。最近の研究はまた、脳の発育への影響が懸念されることを示しているという。
カフェインの安全性については驚くほどわかっていることが少ない。エナジー飲料は、少なくとも320mg/Lのカフェインを含むことが多く、青少年のエナジー飲料の摂取が、不安、抑うつ、刺激追求行動、過活動、注意力低下に関連することを示すエビデンスが増加しているという。
最大の懸念事項は、睡眠に及ぼす影響であり、エナジー飲料の摂取と睡眠時間の間には明確な負の相関がある、と教授は述べている。
英国の多くのスーパーで、16歳未満へのカフェイン入りエナジー飲料の販売が禁止され始めており、幾つかの国でも販売禁止が検討されているという。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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