2018.10.23
, EurekAlert より:
EU内で発生した半数以上の重度のリステリア感染症例が集団発生(クラスター)であるが、現在のサーベイランスシステムでは、十分な迅速性をもって発見することができないようだ、という欧州疾病予防制御センター(ECDC)からの報告。
研究チームは、2010年から2015年の間に分離された27か国2,726件のListeria monoytogenes株の全ゲノム配列決定を行ったところ、症例の50%未満が孤立しており、残りはクラスター化されていることが明らかになったという。しかもその3分の1は、複数の国に跨っていた。
研究チームによれば、全ゲノム配列決定を応用すれば、クラスターの検出を最大5か月短縮する可能性がある。クラスターが同定されれば、共通すると思われる食品源からの更なる発生を食い止めることが可能になる。
「今回の研究は、EUにおけるリステリアへの取り組みの里程標となるものであり、加盟国間の共同作業で、多くの重篤なリステリア症例の関連性が明らかになった」とECDCの主任科学者であるマイク・キャッチポールはコメントしている。
出典は『ユーロサーベイランス』。 (論文要旨)
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