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[栄養]  ビタミンA、摂りすぎは骨を弱くする
2018.10.9 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

ビタミンAを過剰摂取し続けると皮質骨の厚みが損なわれ、骨が弱く折れやすい状態になるおそれがあることが明らかになった。スウェーデン・ヨーテボリ大学の動物実験から。

この研究ではマウスを用い、人間でいう1日の推奨栄養所要量(RDA)※の4.5-13倍にあたるビタミンAを継続摂取させたところ、骨が有意に弱くなったことがわかった。ビタミンAサプリメントの過剰摂取には注意が必要であることが改めて示唆された。

ビタミンAは皮膚や粘膜の正常保持・視覚の正常化・成長および分化に関与する重要なビタミンだ。人間の身体では生成できないが、肉や乳製品、野菜などを含む健康的な食事を摂っていれば必要量をまかなえるだろう。

先行研究において、ビタミンAサプリメントを利用する人々には骨へのダメージが生じるリスクが高まる可能性が示唆されていた。またマウスを対象とした、短期的なビタミンA過剰投与(人間の推奨栄養所要量の13-142倍に相当)をした複数の研究で、たった1-2週間で皮質骨の厚さが損なわれ、骨折リスクが高まることが示されていた。

今回の研究は、先行研究より少ない量だが長期間に渡ってビタミンAを過剰摂取した場合の影響を調べたものである。実験の結果、わずか8日後には骨が薄くなり始めたことがわかった。

研究者のラーナー博士は次のように警告している。
「より多くの人々がビタミン・サプリメントを摂取している現在、ビタミンA過剰摂取の問題が増えつつあるでしょう。ビタミンAの過剰摂取は骨の弱くなる病気のリスクを高めると思われますが、さらなる研究が求められています。多くの場合、バランスの良い食事によってビタミンAの必要量は完全に満たせます」

※参考:米国の食事摂取基準において、ビタミンAの推奨栄養所要量(RDA)は成人男性900μgRAE、女性700μgRAEとされている。

出典は『内分泌学雑誌』。 (論文要旨)      
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