2018.9.18
, EurekAlert より:
1日当たり3サービングの全乳製品の摂取は、低摂取と比し、心血管疾患、死亡率の低下と関連しているようだ、というマックマスター大学等からの報告。さらに、1日あたり3サービングの全脂肪乳摂取は、1日当たり0.5サービング未満の全脂肪乳摂取と比し、死亡率、心血管疾患の発症率が低かったという。
都市農村疫学(PURE)前向き研究では、21カ国、136,384人(35歳から70歳)のデータが含まれる。食物摂取状況調査は、国別に妥当性の認められた食品質問票を用い、研究開始時に行なった。乳製品の標準的な1サービスは、牛乳244g、ヨーグルト244g、チーズ15g、バター5gに相当する。対象者は、平均9.1年追跡され、死亡者は6,796名、主要な心血管イベント発症は5,855名であった。
結果は、全乳製品の高摂取群(平均摂取量3.2サービング/日)は、摂取無し群と比し、全死亡率(3.4%対5.6%)、非心血管死亡率(2.5%対4%)、心血管死亡率(0.9%対1.6%)、主要心臓血管疾患(3.5%対4.9%)、脳卒中(1.2%対2.9%)が低かったという。2群間に、心筋梗塞(1.9%対1.6%)の差異は認められなかった。
全脂肪乳だけを摂取した者の中で、高摂取(1日あたり平均摂取量2.9サービングの全脂肪乳)は、1日当たり0.5サービング未満の全脂肪乳を摂取した者と比し、全死亡率(3.3%対4.4%)、主要な心臓血管疾患(3.7%対5.0%)の低下と関連していた。
牛乳とヨーグルト高摂取(1日当たり1サービング以上)は、複合的アウトカム率(全死亡率と心血管疾患) の低さと関連した。牛乳やヨーグルトよりも摂取量が少ないため、バターとチーズの複合効果の差は有意ではなかった。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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