2018.9.5
, EurekAlert より:
食事量は制限せず、単に朝食を1時間半遅く、夕食を1時間半早めただけで、いつも通りの時間に食べていた人に比べて体脂肪の減少量が2倍以上になったという。英国サリー大学の予備的研究。
この研究では、過体重の人を対象として2群に分け、一方は朝食を1時間半遅く、夕食を1時間半早めるという時間制限型食事法(一種の間欠的な断食)を、もう一方は通常通りの時間に食事をしてもらった。この分野の先行研究とは異なり、一定の時間帯でならば食事は自由に食べてもらうことにし、その内容や量に制限を設けないこととした。被験者には介入期間である10週間分の食事記録をつけてもらった。
その結果、時間制限群は対照群に比べて、体脂肪の減少量が2倍以上になったことがわかった。また、何をどれだけ食べても良いとされていたにも関わらず、時間制限群の食事量は対照群よりも少ない傾向がみられた。アンケートでは被験者の57%が食欲の緩和や摂食機会の減少、特に夕方の間食をしなくなったことを挙げており、これらが食事量の少なさにつながったものと考えられる。
さらに時間制限食事法が長期的に継続できる可能性について調べたところ、被験者の57%が、家族や社会生活との兼ね合いを理由に、これ以上の継続は難しいと答えた。ただ食事時間がもうすこし柔軟であれば、被験者の43%は継続できそうだと考えるだろうとのこと。
サリー大学のジョンストン博士は、「本研究は小規模ではありますが、食事時間を少し変えることで身体に利点がある可能性について、非常に貴重な洞察をもたらしました」とし、食事時間を実生活に即した柔軟な方法にした、大規模で総合的な研究につなげたいとしている。
出典は『栄養科学雑誌』。 (論文要旨)
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