2018.9.3
, EurekAlert より:
人間集団のほとんどが、平均塩分摂取量が1日12.5g(ナトリウム5g)を超えておらず、健康リスクの上昇はないようだ、というカナダ・マクマスター大学等からの研究報告。
1日平均12.5gを超えている集団の大部分が中国であり、中国以外では約15%に過ぎない。中国では、約80%の集団がこれを超えている。
研究チームは、18か国369地域の95,767人(35-70歳)が参加するPURE研究のデータを解析した。平均8.1年間の追跡期間中に3,695人が死亡、3,543件の心血管事象があった。
集団レベルでデータ解析を行った結果、中国の集団の80%が1日平均12.5gの塩分摂取であったが、他の国の集団の84%が、平均7.5-12.5gであった。7.5g未満の集団はなかった。
高い塩分摂取は、高い血圧と高い脳卒中発生率と関連がみられたが、この関係は極めて高い塩分摂取(殆どが中国)でのみみられた。高い塩分摂取は、心筋梗塞と総死亡率の低下と関連していた。
「我々の結果は、最近増えている適度な塩分摂取はむしろ心血管系の健康に有益であるというエビデンスを補強するものであり、極めて高い場合と低い場合が有害なのである」と筆頭研究者のアンドリュー・メンテ教授はコメントしている。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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