2018.8.29
, EurekAlert より:
どうしてポテトチップやキャンディを最後のひとつまで食べるのを止められない人がいるのだろうか。今回、米国ヴァーモント大学の研究チームは、空腹でなくても金銭よりも食物の報酬でより強く活性化する脳の領域を発見したと報告している。
本研究は、他人よりも過食しがちな人々が存在する理由を説明する役に立つものだ、と筆頭研究者のシャナ・アディス博士は語っている。肥満予防の手掛かりも与えてくれそうだという。
研究チームは、7-11歳の子供59名を対象に検討を行った。最初の3回の研究室訪問で、空腹時に典型的な食事を食べる、非空腹時にスナックを食べる、といった異なる状況で食事をしてもらった。食べた量は食事前後に秤量して測定した。
4回目の訪問時に、子供たちは、コンピュータが生成する数字が5より大きいか小さいかを当てるゲームをしながら、機能的MRI(fMRI)スキャンを受けた。子供たちは、解答が公表される前に、もし当たったら金銭(またはキャンディか書籍)が貰えると告げられた。
研究チームは、金銭よりもキャンディを貰えると告げられて解答を当てた場合に、金銭の時よりも脳の種々の領域が活性化された子供たちは、過食傾向が高いことを発見した。
「我々は、それが子供の体重とは関係なく過食傾向と関連することを発見した」とアディス博士は語っている。「特に、我々は脳の認知制御と自己制御に関連する領域での反応の上昇が過食と関連することをみつけた。」
出典は『食欲』。 (論文要旨)
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