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[栄養]  多様な食事は、最も健康的な食事ではないかもしれません
2018.8.28 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

「いろいろなものをほどほどに食べましょう」というのは、肥満の元であるかもしれないようだ、という米国テキサス大学からの研究報告。

日本の食生活指針には「多様な食品を組み合わせましょう。」という項目があるが、米国でも、「さまざまな食品を食べよう」というのが一般的な食事指針となっている。ところが、最近のエビデンスは、このアプローチが人々の食習慣を改善せず、肥満を予防することもないことを示唆している、と主任研究者のマルシア・C・デ・オリヴェイラ・オットー博士は語っている。特に加工された健康的でない食品が普通の環境で住民が比較的貧しい場合にそうなりがちであるようだ。

研究チームは、多くの研究をレビューし、より多様な食事を摂ることは、不健康な食品をより多く摂ることにつながり、それは体重増加と肥満をもたらすことを発見したという。

「現代の米国人にとっては、幅広いレンジの食品をたべるというのは、とにかくやたらに不健康なものを食べまくることを意味するようだ」とオットー博士は言う。「豊かな国々において、食事パターンに及ぼす多様性のある食事の影響を理解することの重要性がますます高まりつつある。そこでは過剰なカロリー消費と肥満が一般的であり、人々は健康的な選択をするためのサポートを求めているのだ。」

2015-2020年版米国人の食事ガイドラインは、米国農務省と厚生省によって作成されているが、そこでは多様性のある食事とは、推奨される食品群をまたいで広く食品と飲料を選択することである。ところが、新しい報告では、厳密な食の多様性の定義とその最良の指標についての標準化やコンセンサスが欠けていることが指摘されている。

本報告はまた、多くの関連分野から科学的根拠を検証している。それら研究の多くが、人々はより多様な食品を提供されたとき、有意に多く食べることを示している。たとえば、ある研究では、フレンチフライにケチャップかマヨネーズを加え、ブラウニーにクリームを添えることで、満腹感を覚えるのが遅延し、40%近くも多く消費したことが報告されている。

研究チームは、多様性のある食事とは何なのか、どのようにして健康アウトカムを最大にできるのか、についての標準化された信頼性の高い基準を確立することを勧告している。そして、多くのエビデンスが多様性のある食事という推奨が健康的な食生活を促進する効果的な方法とは言えないことを示唆しているのであるから、野菜と果物、たんぱく源、低脂肪乳製品、植物油、ナッツを適正に摂取し、お菓子、加糖飲料、赤肉の摂取を制限することに焦点を当てるべきだとしている。

出典は『循環器』。 (論文要旨)      
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