2018.8.27
, EurekAlert より:
腹部脂肪を減らすための奇跡の食事や活性物質など存在しないが、食物繊維が多く飽和脂肪酸が少ない心臓に良い食事は、腹部肥満の軽減に適しているかもしれない、という米国カリフォルニアポリテクニック州立大学からのレビュー報告。
「体重に関係なく、腹囲が大きいほど心血管系疾患、糖尿病、メタボリック症候群のリスクが高まる」とカリ・パイローラ博士は述べている。「これらのリスクは主に内臓脂肪に関連している。内臓脂肪は皮下脂肪よりも代謝的に活性である。」
インターネット上には腹部脂肪を解消するための「新発見」にあふれている、と博士は言う。けれども、プチ断食、高たんぱく食、パレオダイエット、緑茶などには、カロリー制限(低カロリー)ダイエットよりも効果的であるという質の高い根拠に欠ける。
種々の健康リスクを低下するための方法として、高血圧予防のためのDASHダイエットや心血管系のリスクを低下する地中海ダイエットが報告されているが、いくつかのダイエット法には、それらに共通するトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取減少と食物繊維の摂取増加といった特徴を備えている場合がある。
米国登録食事栄養士のパイローラ博士は、健康とフィットネスの専門家が患者の腹部肥満を適正に評価し、モニターすると同時に、心血管代謝系の健康リスクについても評価することを推奨している。患者に科学的根拠に基づいた心臓に良い食事を教え、登録食事栄養士(Registered Dietitian Nutritionist、RDN。日本の管理栄養士に相当)の協力を得て食事と運動によって健康な減量を達成するべきであるとしている。
出典は『ACSM健康とフィットネス雑誌』。 (論文要旨)
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