2018.8.21
, EurekAlert より:
健康な食生活をする人は喘息の症状が少なく、疾患の管理が良好なようだ、という仏・国立保健医学研究機構(INSERM)からの研究報告。
研究チームは、2017年栄養ネット‐健康研究の一部として実施された詳細な呼吸器関連の質問紙に回答した34,776名のフランス人のデータを対象に解析を実施した。対象者のうち女性28%と男性25%が、喘息症状を少なくともひとつ持っていた。喘息症状の数は、過去12か月間についての自己申告によった。
既に喘息がある参加者についての喘息管理を評価するために、研究チームは自己記述式の質問紙を使用して、過去4週間にわたる喘息管理について評価した。喘息症状の発生や緊急時の服薬、喘息管理のレベルを示す活動の制限などが調べられた。
食事の質については、ランダムに3回取られた24時間食事記録を元に、3種類の食事スコアへの順守度が計算された。全体的に、考慮した食事スコアは、果物・野菜・全粒穀物の高い摂取を最も健康的と評価し、肉、塩、砂糖の高い摂取を最も不健康と評価していた。
研究チームは、喘息に影響を及ぼすいくつかの因子、例えば喫煙や運動習慣について調整して解析を行った。
その結果、全体的に、最も健康的な食事を摂った男性は、最も不健康な食事だった男性に比べて、喘息症状を経験するリスクが30%低かった。同様に、最も健康的な食事を摂った女性は、リスクが20%低かったという。
研究チームはまた、健康的な食事を摂る男性は、喘息の管理が悪い可能性が60%低く、女性でも27%低いことを明らかにした。
「この結果が示唆しているのは、成人における喘息管理と同様に、健康的な食事が喘息の発症を予防する上で果たす役割である」と筆頭研究者のローラン・アンドリアナソーロ博士はコメントしている。
出典は『欧州呼吸器雑誌』。 (論文要旨)
|