2018.7.17
, EurekAlert より:
あなたが肥満なら配偶者を健康診断に連れて行くのは良い考えかもしれない。デンマークのコペンハーゲン大学とオーフス大学の研究者らは、一方の配偶者のBMIと他方の配偶者の2型糖尿病発症リスクとの間に関連性を発見した。
「私たちは、パートナーのBMIに基づいて2型糖尿病の発症リスクが予測できることを発見した。これは、パートナーのBMIに基づいて、ある人のリスクが高まっているかどうかを知ることができるということを意味する」と筆頭研究者のジェニー・ニールセン博士は語っている。
研究チームは、英国の「英国人加齢縦断研究」から3,649名の男性と3,478名の女性のデータを解析した。
別の研究から、パートナー同士はしばしば体重が似てくることが知られていた。恐らくは一緒に暮らす者同士は同じ食事と運動習慣をシェアする可能性が高いためだと思われる。
そこで、研究チームは、例えば肥満女性の2型糖尿病リスクが高まるのは、単に彼女自身の体重の結果なのかどうかを検証したが、その結果は、男女には差があるというものだった。
「我々が女性自身の体重で調整する(体重の影響をなくす)と、夫のBMIの結果としての2型糖尿病リスクの上昇はみられなくなった。しかし、男性においては体重を調整しても、依然としてリスクは高かった」とニールセン博士は語っている。
男性の場合、彼自身のBMIに関わらず、妻のBMIが30の男性は、妻が25の男性に比べて2型糖尿病の発症リスクは21%高かった。
研究チームは、自身の体重調整後も男性だけにリスクがある原因については追求していないが、家政を預かるのが誰かに関係しているのではないかという仮説を提出している。
「我々は、この原因が、女性は一般に家庭で我々が食べる物を決定する立場にいることにあると信じている。女性は、男性に比べて、パートナーの食習慣に大きな影響を及ぼす」とニールセン博士は説明している。
出典は『糖尿病学誌』。 (論文要旨)
|