2018.7.17
, EurekAlert より:
サツマイモは、サンクスギビング(感謝祭)のように米国起源だと思われているが、研究者の間では長い間、旧世界説と新世界説の対立が続いていた。今回、米国インディアナ大学の研究チームは、それがアジア原産であり、従来考えられていたよりも古いものであることを示唆する研究結果を発表した。
デイビッド・ディルチャー名誉教授とインドの共同研究者らは、東部インドから、サツマイモなどを含むヒルガオ科植物の5,700万年前の化石を同定した。研究チームは、この科の起源は暁新世後期の東ゴンドワナ大陸(後にアジアの一部になる)だったことを示唆している。
これまでの化石の証拠は、ヒルガオ科が北米大陸で約3,500万年前に生まれたことを示唆していた。しかし、分子遺伝学的解析は、それがより古い世界で起きたという考え方を支持していた。今回の新研究は、これを裏付ける証拠を提供するものである。
この発見はまた、ヒルガオ科とジャガイモやトマトを含むナス科の分離が、より早期に起きたことを示唆しているという。最近の別の研究では、5,200万年前のナス科の化石がアルゼンチンで見つかっており、これはヒルガオ科が東半球で、ナス科が西半球で発達したことを示唆している。
今回の研究では、17の化石が分析されたが、これらはヒルガオ科とナス科の両方の最も初期の化石を含んでいた。ヒルガオ科の植物は柔らかいものが多く化石が見つかるのは珍しいことだという。
今回分析された化石の葉は、サツマイモ属のもので、そこにはサツマイモの他に数百の植物が含まれる。
「我々はそこにサツマイモがあったかどうかは知らない」とディルチャー教授は言う。「我々は美味しいサツマイモがそこにあったということはできない。あったかもしれないしなかったかもしれない。」
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
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