2018.7.10
, EurekAlert より:
中年期のフィットネスレベルが高いと、65歳以降のうつ病発症低下、心血管疾患(CVD)による死亡リスクが低下するようだ、という米国テキサス州ダラスにあるクーパー研究所などからの報告。晩年のうつ発症後のCVDによる死亡リスクも低下したという。
運動試験で推定された心肺フィットネスは、慢性疾患、CVDイベント、死亡率と独立して関連した変容可能なリスク要因であると報告されている。しかしながら、中年期のフィットネスレベルと晩年のうつ病の発症リスク、CVD死亡リスク、うつ病診断後のCVD死亡リスクとの関連は明らかにされていなかったという。
今回の研究は、地域ベースの予防医学クリニックにおける縦断的コホート研究である。データは1971年1月13日から2009年12月31日まで収集、2015年10月6日から2017年8月14日まで分析した。
メディケアによるフォローアップ後、うつ病診断2,701症例、うつ病を伴わないCVDに起因する死亡610症例、うつ病後CVDに起因する死亡231症例が観察された。
結果は、中年期のフィットネスレベル低い者と比し、フィットネスレベルが高い者は、うつ病のリスクが16%低下したという。また、中年期のフィットネスレベル低い者と比し、フィットネスレベルの高い者は、うつ病を伴わないCVDによる死亡リスクが61%低下した。フィットネスレベルが高い者は、フィットネスレベル低い者と比し、うつ病診断後のCVDによる死亡リスクが56%低下した。
出典は『JAMA精神医学』。 (論文要旨)
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