2018.7.5
, EurekAlert より:
遺伝的フルクトース不耐症(HFI)の乳児は、通常の粉ミルクに含まれるフルクトースによって、急性肝不全をおこすリスクが高まる、という研究報告。
研究チームは、HFIで急性肝不全を起こした4つの症例について報告した。HFI患者は米国では2万人にひとりの割合でいると推定される。アルドラーゼB遺伝子の変異によるものである。HFIは、無フルクトースの粉ミルクに変えることで解消できる。
母乳哺育中には症状が現れないが、ジュースや粉ミルクを導入すると症状が出る。初期症状としては、吐き気、嘔吐、腹痛、体重増加障害などがみられる。疾患として認識されない場合、肝臓、腎臓の障害や重篤な場合は死亡に至ることもあるという。
「報告した症例の幾つかでは、医師が粉ミルクのメーカーにフルクトースが含まれていることを電話で確認しなければならなかった。正確で明示的な表示が必要である」と研究者はコメントしている。
出典は『分子遺伝学代謝学』。 (論文要旨)
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