2018.7.3
, EurekAlert より:
プロバイオティクスのサプリメントは高齢女性の骨代謝に良い影響をもたらすようだ、というスウェーデン・ヨーテボリ大学からの研究報告。
研究チームは、平均76歳の90名の女性を対象に、ランダムに2群に分け、一方にプロバイオティクス・サプリを、別の一方にプラセボ(偽薬)を丸一年にわたって摂取させた。プロバイオティクスとしてはラクトバチルス・ロイテリ6475株が使用された。
「1年後研究を終えた時、我々は女性の下腿部の骨損失をCTスキャンで測定して、研究開始時のものと比較した。活性なプロバイオティクスを摂取した群の女性は、プラセボ群に比べて、骨損失が半減した」と筆頭研究者のアンナ・ニルソン准教授は語っている。「もうひとつのポジティブなアウトカムとして、この介入は充分な耐容性があり、プラセボ群に比べてより多くの副作用は見られないことがわかった。」
これまで腸内細菌がマウスの骨に影響を与えることは示されていたが、本研究は高齢女性での骨損失を抑制することを示した初の研究であるという。この発見は、将来的に重要な含みを持っているという。「高齢女性は、骨粗鬆症と骨折の最もリスクが高いグループである。プロバイオティクス治療が骨損失に影響することを示すことができたという事実はパラダイムシフトをもたらす。将来的に、プロバイオティクス治療は骨粗鬆症の進行を予防するための効果的で安全な方法となるだろう」と主任研究者のマチアス・ローレンツォン教授は語っている。
出典は『内科学雑誌』。 (論文要旨)
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