2018.7.2
, EurekAlert より:
日常摂取可能な量のカフェインが、心臓のミトコンドリアに作用して心筋梗塞後の回復を助けるようだ、という独ハインリッヒハイネ大学デュッセルドルフ等からの研究報告。
研究チームは以前に、コーヒー4杯と同等のカフェインが、血管内皮細胞の機能を改善し、そこには細胞の発電所であるミトコンドリアが関係していることを報告していた。
細胞サイクルの阻害剤として知られるたんぱく質p27が心臓の主要な細胞中のミトコンドリアに存在することが明らかになり、ミトコンドリアp27が血管内皮細胞の転移を促進し、心筋細胞を細胞突然死から保護し、線維芽細胞が収縮繊維を含む細胞へと変化される引き金になっていることがわかったという。全て心筋梗塞後の心筋の修復に重要である。
研究チームは、1日4杯のコーヒーに含まれるカフェインがp27のミトコンドリアへの移動を誘導し、この有益なイベント連鎖を準備することを発見した。
「我々の結果は、カフェインの新しい作用様式を示している」と主任研究者のジュディス・ヘンデラーはコメントしている。
出典は『プロス生物学』。 (論文要旨)
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