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[高齢者]  意味記憶の保持は長い経験に左右される
2018.7.2 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

センテナリアン(百寿者)が自然食品を加工食品よりも信頼性高く思い出せるのは、彼らの若いころの食生活の影響だろう、という伊・国際高等先端研究院からの研究報告。

生涯に渡って繰り返される経験が我々の意味記憶を形作る。そこには食習慣も含まれる。いつも食べてきた食品の種類は、我々が最も信頼性高く思い出せる物のひとつであろう。

ラファエラ・ルミアティら研究チームは、センテナリアンを含む異なる年齢層で異なる食習慣を持つ3群を対象に、自然食品(トマト、リンゴ、ナスなど)と加工食品(ハンバーガー、ピッツァなど)に対する認識について調査した。

その結果、最高齢の群(100-108歳)の群においては、自然食品の名称についての認識がもっとも信頼性が高かった。これは、彼らの世代では自然食品が食生活の基盤をなしており、加工食品よりも多く接触あったからだろうという。ところが、より若い高齢者の群では、結果は逆であった。

「この研究では、我々は食品をその生物学的関連性と摂取量が時間を経て変化してきたという事実にしぼって考えた。1910年生まれの人々が食べていたものには、それより数十年後の世代が食べていたものとはある異なりがみられる」と筆頭研究者のミリアム・ヴィニャルドは説明する。「これが我々に世代の異なる者たちの異なる食経験を比較することを可能にした。」

研究チームは、54-74歳、75-91歳、100-108歳の3群の人々を対象とした。彼らは、異なる食品を刺激として心理言語学的検査を受けた。

ヴィニャルドは以下のように述べている。

「彼らの回答によれば、センテナリアンの食事はずっと自然食品がかなりの部分を占めていたという。これが後年の彼らの自然食品の名称を良く覚えている原因であろう。」

「それに比べると、より若い群の人々は逆の結果を示し、加工食品の名称のほうを良く覚えていた。彼らが加工食品の方をよく食べていたからだと思われる。」

「これが意味することは、文化的な文脈、習慣、経験が我々の意味記憶に影響するということである。」

出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)      
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