2018.6.28
, EurekAlert より:
2人以上の喫煙者と一緒に暮らしている授乳期の母親は、家庭に喫煙者がいない授乳期の母親より、母乳育児を早く止める傾向があるようだ、という香港大学等からの報告。
母親の喫煙、タバコの煙への曝露は、母乳育児の開始、母乳育児期間に影響を与える変容可能なリスク因子の1つである。今回、研究者らは、母親と父親の喫煙、他の家族の喫煙状況の母乳育児期間に対する影響を前向きに調査したという。
研究では、香港にある4つの病院において、母親と赤ちゃんのペア1,277人を対象に前向きコホート研究にて調査したという。人口統計学のデータ、母親、父親、家庭中の喫煙習慣、その他のデータ収集については、自己申告のアンケートにより収集した。退院後の授乳状態は、産後12ヶ月時、電話によるフォローアップにより評価し、対象者が授乳を終了した時期について調査した。
結果は、喫煙者は20.5%、パートナーが喫煙者29.2%、家庭内に喫煙者がいるのは11.3%であった。母親や他の家族の喫煙は、母乳育児中止に関連がみられた。非喫煙家族の母親と比し、喫煙習慣のある家族メンバー2人以上曝露された者は、1年以内に母乳育児中止リスクがおよそ30%増加したという。
「喫煙は、あなた自身の健康だけでなく、家庭にいる授乳期の母親にも危険であることを再確認するものだ」とアーサー・エデルマン医師は述べている。
出典は『母乳哺育医学』。 (論文要旨)
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