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[子供]  倍増する、未成年のサプリ使用
2018.6.27 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

10年ほどの間に、未成年のサプリメント類(バーブ製剤や機能性食品等)の使用率が倍増したという。特に身体的変化の著しい13-18歳において、n-3系脂肪酸やメラトニンの使用が増えているとのことだ。一方で、臨床的勧告は、この種のサプリメントを未成年が使用することに対し否定的である。米国イリノイ大学の研究。

この研究は、米国全国健康・栄養調査のデータを2003-2004年期から2013-2014年期までの6期間に渡り、未成年のサプリメント類利用状況を分析したもの。その結果、未成年のサプリメント類使用が大幅に増えていることがわかった。

未成年が使うサプリメントの分類と、その使用率をみると、ビタミン無添加のハーブ製剤は、使用者の1/3が使っており、年次推移では高止まりの傾向がみられた。

研究者のクアト氏は、未成年のサプリメント使用の拡大に対する懸念を示している。「サプリメント類は、処方薬のようにFDA(米国食品医薬品局)の規制や承認手続きなどを受けることを要しません。その結果、とくに未成年に対する安全性や効果について、ほとんどわかっていないのです。多くのサプリメント類が特に心血管への副作用に関係し、安全上の懸念となっています」

「私たちは、サプリメント類の持つ潜在的な有害性を上回るだけの利点が子どもたちにあるのかどうか、全くわかりません。そして本研究では、サプリメント類使用がこれだけ普及していること、それゆえ重要なのに、いまだにしばしば無視されている公共の健康問題であることを示唆しています」

サプリメント類の高度な普及に加え、思春期の者においては、その使用パターンは性別やその他健康状態によって様々であるようだ。

「思春期のこどもたちは、一般的な健康問題や、処方薬の副作用に対処するためにサプリメント類を使用しています。たとえば、睡眠に良いなどとして販売されているメラトニン・サプリの利用が増えています。しかし一方で、不眠症のリスク増加に関連する、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の薬の使用が増加しているという複数の研究報告があります。」

ほかに、10代女子において最も人気があるサプリメントはビタミンB群、そして葉酸だということもわかった。これらは、うつ病によいなどとして販売されているのだという。男子では、認知能力が高まるなどとして出回るn-3系脂肪酸や、ボディビル用サプリメントに人気があるという。

「このことは、未成年のサプリメント使用が特有の症状に向けられたものである可能性を示唆しています。しかし、その症状を除けば健康である子どものサプリメント使用が潜在的な危険性を持つという事実があるのです。子どもの為にとサプリメントを購入するような親は特に、危険性を認識すべきです。子どもに関わる医療提供者、とくに小児科医や薬剤師は、子どものサプリメント利用率を心に留め、小児患者やその親たちに利用の有無を訊ねなければなりません」とクアト氏は話している。

出典は『JAMA小児科学』。 (論文要旨)      
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