2018.6.27
, EurekAlert より:
魚介類を使わずに作られたキムチにも、より伝統的製法で作られたキムチと同じタイプの細菌が含まれているようだ、という米国ブラウン大学からの研究報告。
この発見は、ヴィーガン(菜食主義)キムチにも伝統的なキムチと同じようなプロバイオティック効果を期待できることを示唆するものであるという。
ヨーグルトやコンプチャ(紅茶キノコのようなものらしい)のような醗酵食品と同じように、キムチにはプロバイオティックな効果が期待できるという。しかし、伝統定期なキムチは魚介類を用いて作るのが一般的であり、動物性食品を食べられないヴィーガンは利用することができなかった。
ヴィーガンキムチは、魚介類の代わりに味噌などを利用して作られる。動物性食品は一切使わないので菜食主義者にも適している。
研究チームは、ヴィーガンキムチと伝統的なキムチの醗酵プロセス及び最終産物から細菌を採取してその組成を調べたところ、どちらも最終的にはほぼ同じ細菌の集合体になることを確認したという。
味噌には多くの異なる細菌が含まれているが、キムチの醗酵過程が始まるとかなり速やかにその大部分が排除されてしまうようだ。
キムチのプロバイオティックな効果が実際に腸内細菌叢に意味のある変化をもたらしているかどうかは必ずしも明らかではないが、多くの消費者がプロバイティクスをもつ製品を望んでおり、ヴィーガンキムチはこの要望にこたえる製品であるだろう、と研究チームは結論付けた。
出典は『食品微生物学』。 (論文要旨)
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