2018.6.15
, EurekAlert より:
BGMの音量は顧客の食品選択を左右し、ヘルシーなサラダを食べたくさせたり、脂肪分たっぷりのチーズバーガーを選ばせたりすることができるようだという。米国南フロリダ大学の研究。
音楽は究極のムードメーカーになりえる。速いビートは興奮に火を着け、ゆったりした曲はリラックスに一役買う。そしてそれは、レストランでのメニュー注文に大きな違いを生むという。
BGMの音量は、顧客が健康的なメニューまたは不健康なメニューのどちらを選ぶのかに対する全身的作用があることが明らかになった。その理由は、音量が直接、心拍数と興奮度に影響を与えるからだという。
より穏やかな音楽には鎮静効果があり、我々が注文したものを忘れにくくしてくれる。このことは、たとえばサラダのような健康的な選択につながる。一方で音量が大きいと顧客の刺激やストレスが増加し、脂肪分たっぷりのチーズバーガーや揚げ物を欲するようになってしまうという。
「レストランやスーパーは、顧客の購買行動に影響するように戦略的にBGMを使用することが可能です」とは研究者のビスワス教授。今回の研究は、スウェーデン・ストックホルムのカフェにおいて実施され、店内に様々なジャンルの音楽をループで、2種類の音量(55Db、70Db)によって流した。
複数の日程で何時間にもわたり行った実験で、BGMがより静かな音量の時間帯にいた顧客に比べて大きな音量の時間帯にいた顧客は、20%以上が不健康なメニューを選んだことがわかった。
-------------------------------------------- 音量(注文数) | 55Db(295)/ 70Db(254) -------------------------------------------- 健康的なメニュー| 32% / 25% 不健康なメニュー| 42% / 52% 中庸なメニュー | 26% / 23% --------------------------------------------
先行研究では、照明やにおい、装飾が食品の購買行動にどう影響するかを様々な角度からみているが、音量と健康的な食品選択との関連を調べたものは今回の研究が初めてだという。
出典は『経営科学アカデミー雑誌』。 (論文要旨)
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