2018.6.13
, EurekAlert より:
脂の多い魚の摂取は、グルコース代謝障害のある人々のHDL粒子のサイズと脂肪組成を高めてくれるようだ、という東部フィンランド大学からの研究報告。
HDL粒子のサイズと脂肪組成の変化は、心血管系の健康に有益であると考えられる。研究チームはまた、カメリア油に有害なIDL粒子の数を減らす働きのあることも発見した。
研究チームは、コレステロールを運搬するリポたんぱく質のサイズと組成に及ぼすカメリア油と脂の多い魚の摂取の影響を検討した。HDLリポたんぱく質は一般に「善玉」コレステロールといわれるが、その健康効果はHDL粒子のサイズと組成に依存する。依然の研究では、より大きいHDL粒子が低下した心血管系疾患の発症リスクと関連することが示されていた。
研究チームは、グルコース代謝障害のある40-72歳の79名のフィンランド人男性をランダムに4群に分けて、12週間の介入試験を実施した。1)カメリア油群、2)脂の多い魚群、3)脂の少ない魚群、4)対照群である。魚群の人々は、週4回以上各々種類の魚を食べるように指導された。カメリア油群は、1日30mlのカメリア油を摂取した。対照群は、魚な週に1回のみ、カメリア油その他のα-リノレン酸が豊富な油の摂取を禁止された。
データ解析の結果、脂の多い魚の摂取は、HDL粒子のサイズと脂肪組成を上昇させたことが明らかになった。カメリア油の摂取は、LDL(いわゆる「悪玉」)の前駆体であるIDL粒子の数を減少させた。脂の少ない魚の摂取は、リポたんぱく質の数、サイズ、脂肪組成の変化と関連がみられなかった。
出典は『分子栄養と食物研究』。 (論文要旨)
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