2018.5.30
, EurekAlert より:
バングラデシュの難民キャンプにいるロヒンギャの子供の間に栄養不良と貧血が広まっているようだ、という米国疾病管理センター(CDC)からの研究報告。
約70万人のロヒンギャが、2017年8月の紛争激化を受けてミャンマーから国境を超えてバングラデシュにわたり、1990年代の第一波の20万人と合流した。難民キャンプと周辺地域の人口は2倍以上に膨れ上がり、ロヒンギャ小児の栄養状態への懸念が高まっていた。
研究チームは、クトゥパロン難民キャンプで2017年10月に6か月齢から5歳までの269名の小児の調査を行った。身長に対する体重および年齢に対する身長スコアを計算して栄養不良状態を評価した。さらに貧血検査も実施した。
その結果、クトゥパロン難民キャンプにおけるロヒンギャ小児の栄養不良と貧血は、各々15%と40%の子供に見られ、緊急の対策が必要であることが明らかになったという。
本研究は、緊急対策のために早急な結果を得る必要があった関係で小規模な集団サイズで実施されており、他の難民キャンプでの結果は異なる可能性があることを、研究チームは限界として挙げている。
出典は『米国医学会誌(JAMA)』。 (論文要旨)
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