2018.5.22
, EurekAlert より:
妊娠中の女性の魚摂取は、子供の自閉症・自閉症の特徴とは関連していないようだ、というブリストル大学等からの報告。
研究者らは、エイボン親子縦断研究の約4,500名の参加者データを用いて、妊娠中の水銀曝露(魚類摂取や歯科金属の使用)が自閉症の主要原因であるという仮説を検証した。方法としては、妊娠中の母親の血液サンプルの分析を行ったほか、魚類の摂取頻度や歯科金属の使用状況を訊ね、水銀濃度と生まれた子の自閉症、自閉症的特質との関連を検討した。
その結果、母親の血中水銀濃度と、子供の自閉症・自閉症的特質との関連はないことが分かったという。ただ、母親の水銀濃度が高く、かつ魚を食べなかった場合にのみ、子の社会的認知の悪さが認められた。これは特に女児においてより強い関連がみられたという。
「この結果は、妊娠中も魚を週2回食べることが良好な栄養状態につながるというエビデンスを追加するものである」と研究者はコメントしている。
出典は『分子自閉症』。 (論文要旨)
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