2018.5.8
, EurekAlert より:
肉類のたんぱく質が心疾患のリスクを高めるのに対して、種実類のたんぱく質は心臓の健康に有益であるようだ、という米国ロマリンダ大学などからの研究報告。
研究チームは、アドベンチスト健康研究-2の参加者で81,337名の男女のデータを解析した。食事調査は、食事摂取頻度調査票を用いて2002年と2007年の間に実施された。
平均9.4年の追跡調査期間中に、2,276名が心血管疾患(CVD)で死亡した。肉由来のたんぱく質を多く摂取した者は、CVDによる死亡リスクが60%高く、ナッツや種子由来のたんぱく質を多く摂取した者は、CVDによる死亡リスクが40%低かったという。穀類、加工食品、豆類(Legumes)・果実・野菜由来のたんぱく質とCVDには関連がみられなかった。
「食事中の脂肪が心血管系疾患のリスクに影響を与えることは頻繁に言われるが、たんぱく質もまた重要だがしばしば見過ごされがちな独立したリスク因子である」とギャリー・フレーザー博士は語っている。
「栄養学者は、伝統的に肉の脂肪は悪玉脂肪であるとか種実類の脂肪は善玉脂肪であるという風に言うことが多いが、今回の結果はより多くのことを示唆している。食事に含まれるたんぱく質の生物学的影響がおそらくもっと考慮される必要があるだろう。」
本研究は、別の問題、たとえば特定のアミノ酸が重要であるのか、どのたんぱく質が重要であるのか、といった問題を提示するものである、とフレーザー博士はまとめている。
出典は『国際疫学雑誌』。 (論文要旨)
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