2018.5.8
, EurekAlert より:
我々は、不健康な食品に対する欲望が刺激されるときに、より強くそれを食べたいと思うようだ、という米国ニューヨーク大学の神経科学者らによる研究報告。
研究チームは、一連の実験を実施した。参加者は、スニッカーズやグラノラバーのようなスナック菓子に対する渇望を掻き立てられる前後で、あるスナック菓子に対してどのように注意を払うかを回答した。
その結果、そのスナック菓子が単純に目の前に見せられて、それを食べた時の記憶を呼び覚まされたときに、それを見る前に比べてその菓子により強い注意を払うことを意識することが明らかになったという。
興味深いことは、これが、参加者が空腹であっても起こったということであり、それは渇望と空腹は部分的には区別される経験であることを示唆しているという。
「別の言葉でいうなら、スニッカーズを渇望することは、あなたをより空腹にするわけではないということだ。それはあなたがスニッカーズを欲しいと思わせるだけなのだ」とケンウェイ・ルイエ助教授は語っている。
そこには全く見ていない類似食品へのスピルオーバー効果も、ある程度は存在するという。
「我々の結果が示しているのは、人々が健康的な食事を心がけていても、不健康な食品への渇望が暗い影のように忍び寄るということだ」と筆頭研究者のアンナ・コノヴァ博士は語っている。「渇望は日々の生活の中にありふれて存在し、たとえそれが現在の健康目標とは一致しないものであっても、過去の生活の中で良いと感じたものを選択する助けになっているのだ。」
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
|