2018.5.7
, EurekAlert より:
COPD患者の呼吸機能改善において、太極拳は、肺リハビリテーション(PR)と同等であるようだ、という英国・インペリアル・カレッジ・ロンドン等からの報告。
COPDでは、機能的状態は、PRで改善されたが、特定の施設が必要となる。太極拳は、心理的治療と運動を組み合わせており、特に設備を必要としない。中国でも広く実践されており、世界中で、人気が高まっている。
今回の研究では、気管支拡張剤を1度も使用したことのない、中国農村部に住むCOPD患者120名を追跡調査した。インダカテロールを1日1回投与して2週間後、対象者は、伝統的なPRを行なう群、太極拳を行なう群に無作為に割り当てられた。太極拳を行なう群は、12週間、週6時間の指導を受け、楊式太極拳24式の教育を受けた。PRを行なう群は、12週間、週3回PRを受けた。太極拳を行なった群とPRを行なった群について、介入前後のSaint Georges 呼吸器アンケート(SGRQ)スコアの変化を比較した。
結果は、太極拳、PR群ともSGRQスコアでは、同様の改善を示したという。しかしながら、12週間後、太極拳群では、SGRQスコアに、臨床的に有意差が認められた。6分間の歩行距離においても同様の傾向が認められた。
「太極拳はPRの代替となりうる可能性がある」と羅遠明(Yuan-Ming Luo)教授は述べている。
出典は『胸』。 (論文要旨)
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