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[その他]  食物の浪費:最大の損失は、あなたの選択が原因
2018.4.27 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

世界中で人間が摂取する食糧の約3分の1は、失われたり浪費されたりすると推定されている。しかし、最大の廃棄物が、この見積もりに含まれていないという。それは環境資源の浪費につながる食事選択のことである。イスラエル・ワイツマン科学研究所のチームは、この第二のタイプの廃棄物を定義し定量化する新しい方法を発見した。

研究チームは、それを「機会食糧損失」と呼んでいる。これは経済学における「機会費用」の概念に触発された言葉で、最良の選択肢以外の選択肢を選んだ時に失われる利益を指す。

機会食糧損失は、栄養的に匹敵する植物ベースの代替物の代わりに、動物ベースの食品を生産するために農地を使用することに起因する。研究者らは、米国だけでも、機会食糧損失を避ければ、すなわち、動物ベースのすべての食品を食用作物に置き換えることで、3億5,000万人以上の人々を養えるのに匹敵する食糧を生み出せることを発見したという。

研究者らは、牛肉、豚肉、乳製品、鶏肉、卵の5つの主要な動物性食品を製造するのに必要な資源を、たんぱく質、カロリー、微量栄養素の点で類似の栄養価を持つ食用作物を栽培するのに必要な資源と比較した。そして、植物ベースの代替品が1エーカーあたり2-20倍多くのたんぱく質を生産する可能性があることを発見した。

最も劇的な結果は牛肉で得られた。研究者らは、大豆、ジャガイモ、サトウキビ、ピーナッツ、ニンニクの混合耕作と比較した。これは適切な比率で一緒に摂取すると牛肉と同様の栄養プロファイルを示すのである。これらの作物から100グラムのたんぱく質を生産することができる土地面積では、牛肉からの食用たんぱく質4グラムしか得られなかった。言い換えると、作物の代わりに牛肉を生産するために農地を使用すると、土地単位当たり96グラムの食糧損失、すなわち96%の損失が生じるということだ。これは、人間の消費のために牛肉から植物ベースの食品に農地を転用することによる潜在的利益が莫大なものであることを意味する。

他の動物性食品を栄養学的に似た作物で置き換えないと推定される損失は、豚肉90%、乳製品75%、家禽類50%、卵40%という膨大なものだった。主任研究者のロン・ミロ教授は、「世界の食糧安全保障を強化するために食事の選択をしたい場合は、機会食糧損失を考慮する必要がある」とコメントしている。

出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)      
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