2018.4.17
, EurekAlert より:
カフェイン摂取は、心房細動(AFib)、不整脈(VAs)の頻度減少に関連するようだ、という豪州アルフレッド病院等からのレビュー報告。
多くの臨床医は、心房性、心室性不整脈患者に、カフェイン飲料を避けるようにアドバイスしているが、コーヒーや紅茶は安全であり、不整脈の頻度を減少させる可能性があるようだ。
研究では、多くの住民ベースの研究を分析し、カフェイン摂取と心房性、心室性の不整脈における影響との関連を決定した。
結果は、カフェイン摂取の増加に伴いAFib減少が一貫して認められた。228,465人を対象とした1つのメタアナリシスにおいて、定期的なコーヒーにおいてAFib頻度が6%減少、さらに115,993人の患者の分析では、13%リスク削減が示唆された。
著者らは、カフェインが心室性VAsに影響を与えないことも確認した。毎日500mgまでのカフェイン量(コーヒー6杯に相当)は、VAsの重篤度と割合を増加させなかった。平均353mg /日を摂取した心臓発作後の患者103人のランダム化研究では、心拍数が改善し、有意な不整脈は生じなかった。2つの試験だけは、患者が少なくとも10杯と9杯/日を摂取した場合、VAsのリスクが上昇した。
「適度な量であれば、コーヒーとお茶を定期的に摂取する患者は、心臓リズム問題の発症の生涯リスクが低く、おそらく生存率が改善された」とキスラー氏は述べている。
カフェイン摂取量が300mg/日までは、不整脈患者にとって安全である可能性が示唆されている。しかし、カフェインの影響を受け易い者もおり、25%がコーヒーをAFibトリガーとして報告している。したがって、コーヒー摂取とAFib発症との間に明らかな時間的関連性を有する患者は、控えるように勧めるべきである、と著者らは述べている。
出典は『JACC: 臨床電気生理学』。 (論文要旨)
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