2018.4.10
, EurekAlert より:
より多くの野菜を摂取する高齢の豪州女性は、頚動脈壁の厚さがより薄いようだ、という西部オーストラリア大学からの研究報告。
研究チームは、豪州で70歳上の女性954名を対象に食事摂取頻度調査を実施した。参加者は、野菜の摂取について、全く食べないから日に3回以上食べるまでの選択肢から選択した。また超音波検査によって頚動脈全体の動脈壁の厚さを測定し、プラーク形成の重症度を決定した。
野菜の総摂取量が高い女性と低い女性の間には、動脈壁の厚さに0.05mmの違いのあることがわかったという。「これは有意義な知見である。なぜなら厚さが0.1mm減少すると、脳卒中と心筋梗塞のリスクが10-18%減少するからだ」と筆頭研究者で大学院生のローレン・ブレッケンホルストは語っている。
加えて、アブラナ科野菜の摂取量が1日10g増えるごとに、平均動脈壁厚が0.8%低下した。他の種類の野菜にはこのような関係は見られなかった。
「生活習慣、その他の心血管疾患リスク因子、その他の種類の野菜の摂取量、食事因子について調整後も、アブラナ科野菜の動脈壁厚に対する保護効果は依然として残っていた」とブレッケンホルストは語っている。
けれども、本研究は観察的研究であるため、因果的な関係についての結論は出せない、と研究チームはコメントしている。
出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)
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