2018.3.11
, EurekAlert より:
幾つになってもアクティブでいることが、身体を若く健康に保つようだ、という英国バーミンガム大学とキングズコレッジロンドンからの研究報告。
研究チームは、55-79歳のアマチュアサイクリスト125名を集めた(運動群)。84名が男性、41名が女性だった。男性は100kmを6.5時間以内に走ることができ、女性は60kmを5.5時間以内に走ることができた。喫煙、重度の飲酒、高血圧など健康に影響を与える条件の者はあらかじめ除外された。
対照群として57-80歳の健康な人々75名と20-36歳の健康な若者55名が集められた。
研究チームは、彼らに対して研究室で一連の実験を実施しデータを解析した結果、運動群では、筋量と筋力の低下が起きていないことを確認した。また、体脂肪とコレステロールの上昇がなく、男性のテストステロンレベルは高いままであり、男性更年期の大部分を避けられていたという。
最も驚きだったのは、運動の効果が筋肉だけでなく免疫系にもおよびほとんど加齢の影響がみられないことだったという。T細胞という免疫細胞を作る胸腺は20歳を過ぎると次第に委縮していくが、サイクリストの胸腺は、若者同様に多くのT細胞を生産していた。
「私たちは主に自分自身が楽しむために運動する。ほとんどすべての人が自分の生理的能力に合わせた運動に参加することができる。あなたに合った環境で楽しむ運動を見つけて、身体活動の習慣をつくってほしい。独立した生産的な老後を楽しんで、後の人生で報酬を貰おうではないか」と主任研究者のニハリカ・アローラ・ダッガル博士は語っている。
出典は『加齢細胞』。 (論文要旨)
|