2018.3.6
, EurekAlert より:
85歳上の高齢者で、中年期に比べて血清コレステロール値が上昇した者は、上昇しなかった者に比べて、次の10年に顕著な認知力低下に見舞われるリスクが32%低いようだ、というフラミンガム心臓研究の1,897名を対象にした米国マウントサイナイ医科大学からの研究報告。
しかし、75-84歳の高齢者の場合には、中年期に比べてコレステロールが上昇すると、しなかった者に比べて、次の10年に顕著な認知力低下が起こるリスクは50%上昇したという。
研究チームによれば、この結果は85歳以上の高齢者にコレステロール値を上げるよう勧めるものではなく、その年齢で認知力とコレステロール値を高く維持する(現在は未知の)保護因子を持つからだろうと推察している。
「我々は高コレステロールが85歳の認知能力に良いとは考えていない。ただ、それは認知力が低下しにくい高齢者の割り出しには役立つかもしれない」と研究者はコメントしている。
出典は『アルツハイマーと認知症』。 (論文要旨)
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