2018.2.20
, EurekAlert より:
中国の牛乳消費量は、2050年には2010年の3倍になることが予想される。今回、中国科学アカデミーなどの研究チームは、現在の生産方法のままでこれが実現した場合に起きる環境影響を推定した。
シミュレーションの結果、温室ガス効果が、乳牛数の増加によって35%、牧草地の増加によって32%上昇することが明らかになった。また乳製品生産によって窒素汚染は48%上昇したという。
歴史的には、中国人の牛乳摂取は極めて少なく、1961年には1年で1人あたり2kg未満だったが、過去50年で25倍以上増加した。
「明らかな選択肢はどちらも魅力的とはいえない。中国だけで余分な牛乳全てを生産すれば、飼料輸入の環境負担が増加し、牛乳自体を輸入すれば、問題が牛乳生産国にシフトするだけだ。持続可能な牛乳生産のためには、生産効率の向上をもっともっと推し進める必要がある」と研究者はコメントしている。
出典は『地球変動生物学』。 (論文要旨)
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