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[運動]  大学生がスポーツをする理由
2018.2.15 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

大学生とスポーツ及び身体活動の関係性について検討したセビリヤ大学の研究者らによる報告。学生がスポーツを行う主要な理由、スポーツをやめた理由、これまでに実施したことのない理由について検討し、さらにそれらの関係性について性別による差異が存在するかどうかについても検討をおこなっている。

研究では、1,085人のセビリヤ大学生のデータを用いた。うち569人が女性であった。平均年齢は21歳で、以下の設問を含む自己回答式質問紙で構成された調査を用いたデータである。質問には、学部、性別、年齢の他、スポーツ実践に関わる社会的、環境的及び個人的変数を回答するものがあった。例えば活動をするとすればどんな活動をどの程度の頻度、強度、時間行うのか、といった内容である。これらの因子の分析によって、スポーツを好むようになる因子や、それらを継続させる要因などについて検討できるようなり、またどのような因子がスポーツ活動の継続に関連しないのか、あるいはやめてしまう要因となり得るのかについて検討する事もできる様になるというのである。

結果、セビリヤ大学生でスポーツや身体活動を行っているものは健康的要因や社会的つながりを求めて活動を行っているようであることがわかった。具体的に言えば、もっとも重要視されていた理由はシェイプアップであり、あまり差がなく健康維持、個人的な満足感や娯楽としての因子がその後に続いていた。ただし、これらの運動の動機づけ因子にも男女差があり、男性は娯楽性や社会的交流性を期待している一方で、女性は健康や外見をより重視して運動を行っているという傾向が見られた。この事は以前の研究で示唆されていた運動の動機づけ因子とも同様の傾向であった。

スポーツを行わない要因あるいはやめてしまうとしては、怠惰感やそもそものやる気のなさ、内発的な動機づけの無さが特徴として現れており、スポーツをやめてしまう上ではやる気よりもこれらの動機づけを抑制する因子がより勝ってしまう傾向があるようだという。

怠惰感ややる気の無さとともに時間がないことが、これまで多くの研究でスポーツを行わない要因としては重要な因子としてあげられていることが多くの研究から年齢問わず指摘されている。時間の無さというのは外的要因である一方で、それ以外の因子は内的要因である事に注意が必要だ。しかしながら、身体活動に参加するレベルを決定づける全ての要因というのは、教育的観点から見ればコントロール可能であるということも出来るのである。例えば、時間の無さというのはタイムマネジメントを意識することでコントロール可能であり、学生にとってもっと利用可能で実行可能な時間は存在するはずなのだ。その他のケースでは、身体活動をするやる気が起きないなどのケースだが、より広い活動の選択肢を提示し、この種の集団に対して訴求するような活動を検討すれば身体活動性を高めて行くことは可能になると思われる、と研究者は指摘する。

これらの理由を検討する事は、それ故により身体活動やスポーツ活動を健康的なライフスタイルの一環として利用可能にして行くための長期的介入を検討して行く上で重要なデータとなりうる、と研究者はまとめている。

出典は『イベロアメリカ運動スポーツ心理学雑誌』。 (論文要旨)      
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