2018.2.2
, EurekAlert より:
母乳哺育をより長く継続することで、女性の閉経後の高血圧リスクが低下するようだ、という韓国・梨花女子大学校からの研究報告。
研究チームは、2010-2011年韓国・国民健康栄養調査から、50歳以上の非喫煙・閉経後女性3,119名のデータを解析した。
その結果、母乳哺育の期間が長いほど、閉経後の高血圧リスクが低いことが明らかになったという。けれども肥満とインスリン抵抗性があると、両者の関連性は弱くなった。
特に興味深いことは、5-11人の子供に母乳哺育した女性は、0-1人の子供に母乳哺育した女性に比べて、高血圧のリスクが51%も低かったことであるという。期間でいうと、最も長期にわたって母乳哺育した女性(96-324か月)のリスクは45%低かった。
広範囲の慢性疾患と母乳哺育の間に関連は見られなかったものの、両者をとりもつ普遍的なメカニズムが存在するだろう、と研究チームはみている。第一に、母体の代謝(脂肪蓄積とインスリン抵抗性)、第二に母乳哺育によってオキシトシンの分泌が促進され、それがこれら慢性疾患のリスク低下に関与するからであるという。
出典は『米国高血圧症雑誌』。 (論文要旨)
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