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[高齢者]  認知障害のある高齢者は、訓練で記憶力を改善できる
2018.1.25 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

認知訓練のような脳を刺激する活動で、認知能力の低下を防ぐことができるようだ、というカナダ・モントリオール大学からの研究報告。認知障害のある高齢者であっても、新たな精神的スキルを学んで使用できるようだ。

研究者らは、カナダの記憶クリニックから72歳前後の高齢者145人を募集した。参加者は軽度認知障害(MCI)と診断され、3つのグループの1つに割り当てられた。各グループには4人または5人の参加者が参加し、毎週の120分間の治療を8週間にわたり受けた。

3つのグループ
・認知トレーニングをするグループ。このグループの参加者は、MEMOプログラムに参加した。参加者は記憶と集中力がより持続するように特別な訓練を受けた。

・心理社会的な方法を実践するグループ。このグループの参加者は、福利全般を向上させるように勧められた。参加者は、生活のポジティブな側面に焦点を当て、ポジティブな状況を高める方法を見つけることを学んだ。

・対照群の参加者は、研究者からの指示を受けず、プログラムも行わなかった。

割り当てられたすべてのセッションを完了した参加者は、104人であった。

「MEMOグループの人々が記憶検査のスコアを35〜40%上昇させた」と筆頭著者のシルヴィ・ベレヴィル博士は述べている。「最も重要なことは、参加者が6ヶ月間にわたってスコアを維持していたことである。」

“遅延想起”のある高齢者では、最も改善が認められた。遅延想起は、人々が単語を記憶してから10分後における記憶を測定して評価する。遅延記憶(時間が経つと記憶があいまいになる状態)はアルツハイマー病の最も初期の徴候の1つであるため、これは重要な発見であるという。

MEMOプログラムの参加者は、そこで学んだ訓練を日々の生活の中で使用していると話している。参加者は、この訓練のおかげで、物事を記憶する様々な方法を得たという。たとえば、ビジュアルイメージで新しい人物の名前を覚えたり、連想を使ってショッピングリストを覚えたりすることを学んだ。これらのレッスンのおかげで、参加者は、調査が終わった後でも、記憶改善を維持し続けることができた。

一方、心理社会的な方法を実践した人々および対照群の人々は、記憶力の向上や気分の改善を経験しなかった。

出典は『米国老人医学会雑誌』。 (論文要旨)      
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